既往歴とは何か?病院で聞かれる意味と保険加入時の注意点を解説
投稿日 2024年05月29日 更新日 2024年05月29日
一般常識

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「既往歴」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。病院の問診票に記入したり、保険に加入する際に告知を求められたりと、様々な場面で「既往歴」は重要な意味を持ちます。しかし、「既往歴」とは具体的にどのようなものを指すのでしょうか。また、なぜ医療機関や保険会社にとって、この情報が欠かせないのでしょうか。本記事では、「既往歴」の意味や重要性について、分かりやすく解説していきます。自分の健康を守るためにも、ぜひ最後までご一読ください。
既往歴の意味と定義

過去の病歴全般を指す医療用語
「既往歴」という言葉をご存知でしょうか。これは、医療の現場で頻繁に使われる用語で、患者さんのこれまでの病歴全般を指します。つまり、現在の健康状態に関わらず、生まれてから今に至るまでに罹患した全ての病気が「既往歴」に含まれるのです。
現在の健康状態に関係なく、過去に罹患した全ての病気が含まれる
例えば、子供の頃に水疱瘡(みずぼうそう)にかかったことがある方は多いでしょう。また、虫垂炎で手術を受けた経験のある方もいるかもしれません。これらは、現在は完治している病気ですが、れっきとした「既往歴」です。
病院で既往歴を聞かれる理由
適切な治療のために必要な情報
病院で診察を受ける際、医師や看護師から必ず「既往歴」について尋ねられます。これは、単なる事務手続きではありません。医療スタッフにとって、患者さんの過去の病歴を把握することは、適切な治療を行うために欠かせない情報なのです。
現在の症状との関連性を確認
例えば、現在、胸の痛みを訴えて病院を受診したとします。もし、患者さんに心臓病の「既往歴」があれば、医師は現在の症状とその関連性を慎重に見極める必要があります。このように、「既往歴」は診断や治療方針を決定する上で、非常に重要な手がかりとなるのです。
既往歴と既往症・持病の違い
既往症:完治した病気のこと
「既往歴」と似た言葉に「既往症」があります。これは、過去に罹患し、現在は完治している病気のことを指します。先ほどの水疱瘡や虫垂炎の例は、まさに「既往症」と言えるでしょう。
持病:現在も治療中の病気のこと
一方、「持病」という言葉もあります。これは、現在進行形で治療中の病気のことを指します。例えば、糖尿病や高血圧、気管支喘息などは、多くの方にとって「持病」と呼ばれるものです。
既往歴:既往症と持病の両方を含む
つまり、「既往歴」という言葉は、「既往症」と「持病」の両方を含む、広い概念だと言えます。過去の病気も、現在の病気も、全てひっくるめて「既往歴」なのです。
保険加入時に既往歴の告知が必要な理由
告知義務について
生命保険や医療保険に加入する際、「既往歴」の告知を求められることがあります。これは、保険会社が加入者の健康状態を把握し、適切な審査を行うために必要な情報だからです。告知をすることは加入者の義務であり、これを「告知義務」と呼びます。
正しく告知しないリスク
もし、加入時に「既往歴」を正しく告知しなかった場合、後になって保険金の支払いを拒否されるトラブルに巻き込まれる可能性があります。これは、告知義務違反に該当するためです。ですから、保険に加入する際は、自身の「既往歴」を正直に申告することが大切です。
既往歴を正しく理解することの重要性

適切な治療を受けるために医師に正確に伝える必要がある
自分の「既往歴」を正しく理解し、医師に正確に伝えることは、適切な医療を受けるために非常に重要です。例えば、過去に特定の薬で重いアレルギー反応が出たことがある場合、医師はその情報を踏まえて治療薬を選択しなければなりません。
保険加入時の告知義務に関わる
また、保険加入時の告知義務を果たすためにも、「既往歴」を正確に把握しておく必要があります。自分の健康状態を知ることは、万が一の際に適切な保障を受けるために欠かせません。
既往歴に関する誤解と事実
誤解1:既往歴があると保険に入れない
事実:特別条件付き契約や引受基準緩和型保険などの選択肢がある
「既往歴」があると保険に加入できない、と思い込んでいる方もいるかもしれません。しかし、それは誤解です。確かに、通常の保険に加入できない場合もありますが、特別条件付きの契約や、引受基準を緩和した保険商品など、様々な選択肢が用意されています。
誤解2:既往歴は恥ずかしいものである
事実:多くの人が何らかの既往歴を持っており、隠す必要はない
「既往歴」は恥ずかしいものだと感じる方もいるかもしれません。しかし、実際にはほとんどの人が何らかの「既往歴」を持っているものです。それは、人間である以上、当然のことと言えます。ですから、「既往歴」を隠したり、恥じたりする必要は全くありません。
医療機関で既往歴を伝える際のポイント

具体的な病名、罹患時期、治療内容を明確に伝える
医療機関で「既往歴」を伝える際は、具体的な病名、罹患時期、受けた治療の内容を明確に伝えることが大切です。例えば、「5年前に胃潰瘍と診断され、内視鏡手術を受けました」というように、できるだけ詳しく伝えましょう。
現在の症状や服用中の薬がある場合は併せて伝える
また、現在何らかの症状がある場合や、定期的に服用している薬がある場合は、それも併せて伝えることが重要です。医師はそれらの情報を総合的に判断し、最適な治療方針を立てることができます。
分からないことは恥ずかしがらずに質問する
もし、自分の「既往歴」について分からないことがあれば、恥ずかしがらずに医師や看護師に質問しましょう。医療スタッフはあなたの健康を守るために働いているのです。分からないことを質問することは、自分の健康を守るために大切なことなのです。
既往歴を伝える際の具体例
「5年前に胃潰瘍で入院し、内視鏡手術を受けました。現在は完治しています。」
「2年前に高血圧と診断され、現在は毎日降圧剤を服用しています。」
このように、具体的に伝えることで、医師はあなたの健康状態をより正確に把握することができます。
まとめ:既往歴を正しく理解し、適切に伝えることの大切さ
「既往歴」とは、過去から現在に至るまでの病歴全般を指す言葉です。それは、病院で適切な治療を受けるためにも、保険に加入する際にも、非常に重要な情報となります。自分の「既往歴」を正しく理解し、必要な時に適切に伝えることが、健康を守るために欠かせないのです。
FAQ
既往歴とは何ですか?
既往歴とは、過去から現在までの病歴全般を指す医療用語です。現在の健康状態に関わらず、生まれてから今に至るまでに罹患した全ての病気が含まれます。
既往歴と既往症の違いは何ですか?
既往症は、過去に罹患し現在は完治している病気のことを指します。一方、既往歴は、既往症に加えて現在治療中の持病も含む、より広い概念です。
既往歴を医師に伝える際、どのようなことに気をつければいいですか?
医師に既往歴を伝える際は、具体的な病名、罹患時期、治療内容を明確に伝えることが大切です。また、現在の症状や服用中の薬がある場合は、併せて伝えるようにしましょう。分からないことがあれば、恥ずかしがらずに医師や看護師に質問することも重要です。
既往歴があると保険に加入できないのですか?
既往歴があっても、特別条件付き契約や引受基準緩和型保険など、加入できる保険商品があります。ただし、加入時には既往歴を正しく告知する必要があります。
病院の問診票の既往歴欄には何と書けばいいですか?
問診票の既往歴欄には、過去に罹患した病気の病名、罹患時期、治療内容を具体的に記入します。例えば、「5年前に胃潰瘍で入院し、内視鏡手術を受けました。現在は完治しています。」のように、できるだけ詳しく書くことが大切です。
子供の頃に罹患した病気も既往歴に含まれますか?
はい、含まれます。例えば、小児期に罹患した水疱瘡やおたふく風邪なども、立派な既往歴です。
既往症とはどこまでが該当しますか?
既往症は、過去に罹患し現在は完治している病気全てが該当します。子供の頃に罹患した病気から、成人後に罹患した病気まで、幅広く含まれます。ただし、現在も治療中の病気は、既往症ではなく持病に分類されます。
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