GraphQLで「Variable "$X" got invalid value; Expected type "Y"」エラーが表示されたときの解決方法
投稿日 2024年09月02日 更新日 2024年09月06日
GraphQL
エラー解決
GraphQLを使用していて「Variable "$X" got invalid value; Expected type "Y"」というエラーメッセージに遭遇したことはありませんか?このエラーは、GraphQLクエリやミューテーションに渡された変数の型が、スキーマで定義された型と一致しない場合に発生します。本記事では、このエラーの原因と解決方法について詳しく解説します。
エラーの原因
このエラーが発生する主な理由は以下の通りです:
1. 変数の型が正しくない
2. 必須フィールドが欠落している
3. 列挙型の値が無効
4. 入力オブジェクトの構造が不正確
解決方法
1. 変数の型を確認する
まず、クエリやミューテーションで使用している変数の型が、スキーマで定義された型と一致しているか確認しましょう。例えば、整数型(Int)が期待されているところに文字列(String)を渡していないか確認します。
# 正しい例
query ($id: Int!) {
user(id: $id) {
name
}
}
# 間違った例(文字列を渡している)
query ($id: String!) {
user(id: $id) {
name
}
}
2. 必須フィールドを確認する
GraphQLでは、「!」記号で必須フィールドを示します。必須フィールドに値が渡されていない場合、このエラーが発生します。
# 正しい例
mutation ($input: CreateUserInput!) {
createUser(input: $input) {
id
name
}
}
# 間違った例(必須フィールドが欠落)
mutation ($input: CreateUserInput) {
createUser(input: $input) {
id
name
}
}
3. 列挙型の値を確認する
列挙型(Enum)を使用している場合、定義された値以外を使用するとエラーが発生します。スキーマで定義された正確な値を使用しているか確認しましょう。
# 正しい例
query ($status: UserStatus!) {
users(status: $status) {
name
}
}
# 間違った例(無効な列挙型の値)
query ($status: String!) {
users(status: $status) {
name
}
}
4. 入力オブジェクトの構造を確認する
複雑な入力オブジェクトを使用する場合、その構造が正確であることを確認します。特に、ネストされたオブジェクトや配列の形式に注意が必要です。
# 正しい例
mutation ($input: CreatePostInput!) {
createPost(input: $input) {
id
title
}
}
# 変数
{
"input": {
"title": "New Post",
"content": "This is the content",
"tags": ["GraphQL", "Tutorial"]
}
}
# 間違った例(構造が不正確)
{
"input": {
"title": "New Post",
"content": "This is the content",
"tags": "GraphQL, Tutorial" # 配列ではなく文字列
}
}
まとめ
「Variable "$X" got invalid value; Expected type "Y"」エラーは、GraphQLの型システムと密接に関連しています。このエラーを解決するには、以下の点に注意しましょう:
- 変数の型が正しいか確認する
- 必須フィールドに値が渡されているか確認する
- 列挙型の値が正しいか確認する
- 入力オブジェクトの構造が正確か確認する
これらの点に注意を払い、GraphQLスキーマとクエリを慎重に設計することで、多くの型関連のエラーを防ぐことができます。また、開発中は適切なGraphQLクライアントツールを使用し、型チェックを活用することも効果的です。
GraphQLの型システムを正しく理解し、適切に使用することで、より堅牢で信頼性の高いアプリケーションを開発することができます。エラーメッセージを注意深く読み、スキーマを参照しながら問題を解決していくことが、GraphQL開発の上達への近道となります。
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