外資系企業やグローバル企業への転職では、英語版の職務経歴書である「英文レジュメ(Resume)」の提出を求められることが一般的です。しかし英文レジュメは、日本の職務経歴書をそのまま英訳すればよいものではなく、構成もマナーも大きく異なります。

本記事では、日本の職務経歴書と英文レジュメの違いから、基本構成の5項目、実績を魅力的に見せる英語表現、カバーレターの基本までを例文つきで解説します。初めて英文レジュメを作成する方でも、この記事の順番どおりに進めれば形にできる構成になっています。

なお、日本語の応募書類における履歴書と職務経歴書の役割の違いについては、履歴書と職務経歴書の違いで詳しく解説しています。

日本の職務経歴書と英文レジュメの違い

英文レジュメには、日本の応募書類の常識がそのまま通用しない点がいくつもあります。特に個人情報の扱いは大きく異なるため、まず違いを整理しておきましょう。

項目日本の職務経歴書英文レジュメ
写真履歴書には貼付が一般的貼らない(不要)
年齢・性別・生年月日履歴書に記載記載しない
分量A4で1〜3枚程度1〜2ページに収める
経歴の並び順編年体(古い順)も逆編年体も使われる逆編年体(新しい順)が基本
決まった様式一般的なフォーマットあり自由形式(構成の慣例はある)

写真や年齢・性別を記載しないのは、採用における差別を防ぐ考え方が浸透しているためです。日本の感覚で個人情報を丁寧に書き込むと、かえってマイナスの印象を与える可能性があるため注意しましょう。

英文レジュメの基本構成5項目と英語例文

英文レジュメは自由形式ですが、次の5項目を上から順に並べる構成が広く使われています。それぞれの書き方を英語例文つきで見ていきましょう。

1. Contact Information(連絡先)

冒頭に氏名・住所(市区町村レベルでも可)・電話番号・メールアドレスを記載します。例: 「Taro Yamada / Tokyo, Japan / +81-90-XXXX-XXXX / taro.yamada@example.com」。氏名は最も大きなフォントで目立たせるのが慣例です。

2. Summary(職務要約)

経歴の全体像を2〜4文で要約します。例: 「Sales professional with 7 years of experience in the IT industry. Consistently exceeded annual sales targets for three consecutive years while leading a team of five.」冒頭で読み手の関心を引く、レジュメの中で最も重要なパートです。

3. Work Experience(職歴)

直近の職歴から順に、会社名・在籍期間・役職を書き、その下に担当業務と実績を箇条書きで3〜5点記載します。例: 「Increased new client acquisition by 30% through targeted outbound campaigns.」文頭に主語(I)は置かず、動詞から書き始めるのがルールです。

4. Education(学歴)

最終学歴を中心に、学校名・学位・専攻・卒業年を記載します。例: 「Bachelor of Economics, ABC University, Tokyo, Japan (2017)」。社会人経験が長い場合、学歴はシンプルに1〜2行で十分です。

5. Skills(スキル)

業務に関連するスキルを箇条書きで列挙します。語学(例: Japanese: Native / English: Business level)、ソフトウェア、プログラミング言語、資格などが該当します。応募職種と関係の薄いスキルを羅列するのは避け、求人内容に合わせて取捨選択しましょう。

実績の書き方: 動詞で始めて数字で示す

英文レジュメで最も差がつくのがWork Experienceの実績の書き方です。ポイントは2つ。「行動を表す動詞(Action Verb)で文を始めること」と「成果を数字で示すこと」です。

よく使われるAction Verbの例を挙げます。過去の職務は過去形、現在の職務は現在形で書きます。

  • Led(〜を主導した) / Managed(〜を管理した)
  • Improved(〜を改善した) / Increased(〜を増加させた) / Reduced(〜を削減した)
  • Achieved(〜を達成した) / Exceeded(〜を上回った)
  • Developed(〜を開発した) / Launched(〜を立ち上げた)
  • Trained(〜を教育した) / Collaborated(〜と協働した)

例えば「営業チームの売上向上を担当した」ではなく、「Led a five-member sales team and increased annual revenue by 20%.」のように、役割と成果を数字で具体化します。日本語の職務経歴書と同様、定量的な実績が説得力の核になります。

英文レジュメに書かない方がいい情報

日本の書類の感覚で書いてしまいがちな項目のうち、英文レジュメでは記載を避けるべきものを整理します。

  • 顔写真
  • 年齢・生年月日・性別
  • 婚姻状況・家族構成
  • 健康状態
  • 希望年収(求められた場合のみ別途伝える)
  • 虚偽の経歴・誇張したスコアや資格

特に経歴やスキルの誇張・虚偽は厳禁です。外資系企業では入社前後にリファレンスチェック(前職への照会)が行われることも多く、事実と異なる記載は内定取り消しなど重大な問題につながります。

カバーレターの基本

カバーレター(Cover Letter)は、レジュメに添える1ページの送付状兼自己紹介文です。「応募の経緯」「自分の経験が応募ポジションにどう合致するか」「面接の機会をいただきたい旨」を3〜4段落で簡潔にまとめます。レジュメの内容を繰り返すのではなく、応募先への熱意と適合性を補足する役割です。

メールで応募する場合は、メール本文をカバーレター代わりにするケースも一般的です。応募書類をメールで送る際の基本マナーは履歴書をメールで送る方法で解説しています。

日本語の職務経歴書もあわせて準備する

外資系企業の日本法人では、英文レジュメと日本語の職務経歴書の両方を求められるケースが少なくありません。面接官が日本人の場合は日本語書類が重視されることもあるため、両方を整合性のとれた内容で準備しておくと安心です。

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よくある質問

英文レジュメに写真は必要ですか?

不要です。むしろ貼らないのが原則です。英語圏では採用差別を防ぐ観点から、写真・年齢・性別などの情報をレジュメに含めない慣行が定着しています。企業側から明示的に求められた場合を除き、写真は添付しないようにしましょう。

ResumeとCVの違いは何ですか?

Resumeは1〜2ページに要約した応募書類で、主に米国などの企業応募で使われます。CV(Curriculum Vitae)は経歴を網羅的に記載する書類で、研究職・アカデミックポジションへの応募や、英国など一部の国では一般企業でも使われます。応募先の指定に従い、指定がなければ企業応募はResumeと考えて問題ありません。

TOEICスコアは書くべきですか?

日本国内の企業や日系グローバル企業への応募では、ハイスコアであればSkills欄に記載する価値があります。一方、海外ではTOEICの知名度が高くない地域もあるため、「English: Business level」のような実務レベルの表記を併用すると伝わりやすくなります。実際の英語力とかけ離れた印象を与えないよう、面接で話せるレベル感と整合させることが大切です。

英文レジュメは何ページにまとめるべきですか?

1〜2ページが基本です。経験が10年未満であれば1ページに収めるのが理想とされ、長くても2ページまでに絞り込みます。すべての経歴を書くのではなく、応募ポジションに関連する経験を優先して取捨選択しましょう。

まとめ

英文レジュメは、写真・年齢不要、逆編年体、1〜2ページという基本ルールを押さえたうえで、Contact Information・Summary・Work Experience・Education・Skillsの5項目で構成します。実績はAction Verbで書き始めて数字で裏付けることが、読み手に響くレジュメの最大のポイントです。外資系企業では日本語の職務経歴書もあわせて求められることが多いため、両方を矛盾なく仕上げておきましょう。

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