
転職回数が多いと、職務経歴書の書き方に悩む方は多いのではないでしょうか。実は、形式の選び方と職歴のまとめ方を工夫すれば、転職回数の多さを目立たせず、経験の幅広さをむしろ強みとして伝えることができます。
この記事では、転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方を、形式(キャリア式・逆編年体)の選び方、社数が多い職歴のまとめ方の見本、コピペで使える自己PR例文つきで解説します。「転職回数が多いと書類で落ちるのでは」という不安への答えや、短期離職の扱い方などの注意点もまとめました。
転職回数が多いと思われがちなデメリット
転職回数が多いと、以下のようなデメリットがあると思われがちです。
仕事への適応力や忍耐力への疑問
転職回数が多いと、仕事への適応力や忍耐力が低いのではないかと疑問を持たれることがあります。新しい環境に適応できない、困難な状況に耐えられないなどの印象を与えてしまう可能性があるのです。
将来的な転職リスクへの不安
また、転職回数が多いと、将来的にも転職を繰り返すのではないかという不安を抱かれることがあります。企業としては、長期的に働いてもらえる人材を求めているため、転職リスクの高さは懸念材料になります。
キャリアビジョンの不明確さ
転職回数の多さは、キャリアビジョンが不明確であることの表れだと思われることもあります。自分のキャリアの方向性が定まっておらず、目的意識なく転職を繰り返しているのではないかと疑われてしまうのです。
転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方|5つのポイント
転職回数が多い場合は、以下のような職務経歴書の書き方を意識しましょう。
形式の選び方|キャリア式・逆編年体で転職回数を目立たせない
職務経歴書には、古い順に書く「編年体式」、新しい順に書く「逆編年体式」、業務内容・スキルごとにまとめる「キャリア式」の3つの形式があります。転職回数が多い場合は、時系列の羅列で社数が強調されにくいキャリア式か、直近の経験を最初にアピールできる逆編年体式がおすすめです。
| 形式 | 書き方 | 転職回数が多い場合の向き・不向き |
|---|---|---|
| 編年体式 | 古い職歴から時系列で記載 | 社数が多いと冗長になり、回数が目立ちやすい |
| 逆編年体式 | 新しい職歴から順に記載 | 直近の経験が応募職種に近い場合におすすめ |
| キャリア式 | 業務内容・スキルごとにまとめて記載 | 社数が目立ちにくく、専門性や強みを軸に訴求できる |
応募職種と直近の経験がつながっているなら逆編年体式、業界や職種をまたいだ転職が多いならキャリア式、と使い分けるのが基本です。どの形式でも、冒頭の職務要約で経歴全体の軸をひとことで示すと、採用担当者が読みやすくなります。
社数が多い職歴のまとめ方|見本つき圧縮テクニック
社数が多い場合、すべての職歴を同じ分量で書くと冗長になり、アピールしたい要点が埋もれてしまいます。応募職種との関連度で記載量に強弱をつけるのが圧縮のコツです。
- 応募職種に関連する職歴・直近の職歴は、担当業務と実績まで詳しく書く
- 関連の薄い職歴や古い職歴は、期間・会社名・業務概要の2〜3行に圧縮する
- 同じ職種での就業が続く場合は、職務要約で「法人営業として3社で通算8年従事」のように束ねて示す
- 記載を簡潔にする場合でも、在籍した会社自体は省略しない(意図的な省略は経歴詐称のリスクがある)
冒頭に次のような「職歴一覧(略歴)」の表を置き、詳細は関連度の高い職歴に絞って書く構成にすると、社数が多くても2〜3枚に収まります。
| 期間 | 会社名(雇用形態) | 業務概要 |
|---|---|---|
| 2015年4月〜2018年3月 | 株式会社A(正社員) | 法人営業。新規開拓を担当 |
| 2018年4月〜2020年9月 | 株式会社B(正社員) | 広告営業。既存顧客の深耕を担当 |
| 2020年10月〜現在 | 株式会社C(正社員) | 営業企画。販促施策の立案・実行を担当 |
軸になる経験・スキル・得意分野を書く
転職回数が多くても、軸になる経験・スキル・得意分野があれば、それを中心に職務経歴書を書きましょう。一貫したテーマを持つことで、転職の多さが目的意識の高さとして伝わります。また、応募先企業が求めている人材像に合わせて、自分の経験・スキルをアピールすることが重要です。
業務経験だけでなく「姿勢」や「能力」を伝える
職務経歴書では、業務経験だけでなく、仕事に対する姿勢や能力も伝えることが大切です。例えば、新しいことにチャレンジする意欲、困難な状況でも粘り強く取り組む姿勢、高いコミュニケーション能力など、自分の強みをアピールしましょう。転職回数の多さを補うためにも、仕事への姿勢や能力をしっかりと伝えることが重要です。
「転職経緯」「転職理由」の欄を設け、転職理由を記載する
転職回数が多い場合は、「転職経緯」や「転職理由」の欄を設けて、なぜ転職を重ねたのかを説明しましょう。ネガティブな事実をそのまま書くのではなく、「より大きな責任を任されたい」「新しい分野にチャレンジしたい」など、前向きな表現に整えることが大切です。ネガティブな理由の言い換え方は退職理由の書き方の記事で詳しく解説しています。
転職回数が多くても経歴を省略してはいけない
転職回数が多いからといって、経歴を省略してはいけません。在籍情報は雇用保険や社会保険の記録、源泉徴収票などから応募先に伝わることがあり、意図的な省略は経歴詐称と判断されるリスクがあります。発覚すれば内定取り消しや解雇につながりかねません。省略ではなく「記載を簡潔にする」方法で、それぞれの職場で何を経験しどのような成果を上げたのかを整理して伝えましょう。
転職回数の多さを強みに変える職務経歴書の書き方
転職回数の多さは、適切に職務経歴書に書くことで、強みに変えることができます。以下のようなポイントを意識しましょう。
多様な経験と幅広いスキルをアピール
転職回数が多いということは、様々な業界や職種を経験し、幅広いスキルを身につけているということです。この多様な経験と幅広いスキルを強みとしてアピールしましょう。複数の業界に精通していることや、様々な職種で活躍できる適応力の高さなどをアピールすることで、転職回数の多さがプラスに働きます。
適応力と柔軟性の高さを強調
転職を重ねることで、新しい環境に素早く適応する力や、柔軟に対応する力が身についています。この適応力と柔軟性の高さは、転職回数が多い人の強みです。職務経歴書では、新しい環境でもすぐに力を発揮できる適応力や、変化に柔軟に対応できるスキルを強調しましょう。
各職場での具体的な成果や貢献を明示
転職回数が多くても、各職場で具体的な成果を上げたり、貢献したりしていれば、それが強みになります。職務経歴書では、各職場でどのような成果を上げたのか、どのように貢献したのかを具体的に書きましょう。数字を使って定量的に示すことができれば、より説得力が増します。
キャリアの一貫性とビジョンを説明
転職回数が多い人は、キャリアの一貫性やビジョンを持っていないと思われがちです。しかし、転職を重ねる中で、自分のキャリアの方向性が明確になっていることもあるでしょう。職務経歴書では、キャリアの一貫性やビジョンを説明することで、転職回数の多さが目的意識の高さとして伝わります。
転職回数が多い職務経歴書の見本と自己PR例文
転職回数が多い場合の自己PRでは、複数の職場に共通する強みを軸に、一貫性を持たせることが重要です。ここでは職務経歴書にそのまま応用できる自己PR例文・見本を紹介します。職種別の例文をさらに見たい方は職務経歴書の自己PRの書き方と例文13選もご覧ください。
【例文1:マーケティングスキルをアピールする場合】
私は、多様な業界でマーケティングに携わってきた経験から、幅広い視野とスキルを身につけてきました。特に、A社ではWebマーケティングを担当し、SEO対策によってサイトの流入数を前年比150%に増加させました。B社ではブランディングを担当し、SNSを活用したキャンペーンを実施することで、ブランド認知度を20%向上させました。
このように、私は様々な業界で柔軟にマーケティング施策を展開し、成果を上げてきました。貴社のマーケティング課題に対しても、多角的な視点から解決策を提案し、実行していきたいと考えています。
【例文2:仕事へのやりがいをアピールする場合】
私は、転職を重ねる中で、常に新しいことにチャレンジし、自分を成長させてきました。前職では、未経験の分野に飛び込み、ゼロから業務フローを構築し、チームを率いて目標を達成しました。
転職回数は多いですが、それは常に挑戦し続けてきた証だと自負しています。どんな環境でも、自ら仕事にやりがいを見出し、全力で取り組むことができます。貴社でも、新しい課題に挑戦し、自分の可能性を広げていきたいと思います。
転職回数が多くても問題ない?
転職回数が多くても、必ずしも問題だとは言えません。むしろ、以下のように転職回数が多いことがプラスに働く場合もあるのです。
転職回数よりも経験・スキルが重視される
企業が人材を採用する際に、最も重視するのは経験・スキルです。転職回数が多くても、その人の経験やスキルが企業にとって魅力的であれば、問題ありません。実際に、転職回数が多い人の中にも、優秀な経験・スキルを持つ人は多いのです。
企業が納得する理由があれば不利にはならない
転職回数が多くても、それが企業にとって納得できる理由であれば、不利にはなりません。例えば、「より大きな責任を任されたい」「新しい分野にチャレンジしたい」といったポジティブな理由であれば、企業も理解を示してくれるでしょう。転職理由を前向きに伝えることが重要です。
転職が多い人の職務経歴書の注意点
転職回数が多い人の職務経歴書の注意点を紹介します。
枚数は多くても3枚に留める
転職回数が多いと、職務経歴書の枚数が多くなりがちです。しかし、あまりに多くの枚数だと、読む側の負担になってしまいます。できるだけ簡潔にまとめ、3枚以内に収めるようにしましょう。
応募企業に適したスキルをアピールする
職務経歴書では、応募先企業に適したスキルをアピールすることが大切です。自分の経験・スキルの中から、応募先企業が求めている人材像に合うものを選んで、強調しましょう。企業に合わないスキルをアピールしても、逆効果になってしまいます。
転職理由はポジティブなものにする
転職理由は、ネガティブなものではなく、ポジティブなものにしましょう。「上司と合わなかった」「人間関係が悪かった」などの理由は避け、「もっと大きな仕事がしたい」「新しいスキルを身につけたい」など、前向きな理由を伝えるようにしましょう。
転職を重ねたことで得た経験を武器に、転職に成功した事例
最後に、転職を重ねたことで得た経験を武器に、転職に成功した事例を紹介します。
Aさん(43歳):転職歴4回
Aさんは、20代から30代にかけて、4回の転職を経験しました。IT企業、メーカー、商社など、様々な業界を経験する中で、幅広いスキルを身につけました。特に、営業や企画の経験が豊富で、どの企業でも高い成果を上げてきました。
転職回数の多さを逆手に取り、「様々な業界を経験してきたからこそ、どんな環境でも柔軟に対応できる」とアピール。面接でも、各職場での具体的な成果を数字を交えて説明し、自分の強みを存分にアピールしました。
その甲斐あって、大手メーカーのマネージャー職に見事転職成功。現在は、自身の経験を活かし、部下の指導育成にも力を注いでいます。
組織人事コンサルティング代表コンサルタント 斉藤氏
転職回数の多い人は、自分の経験を棚卸しし、強みを整理することが大切です。そして、その強みを応募先企業にどう活かせるかを考え、アピールすることが重要です。
職務経歴書では、業務経験だけでなく、自分の持つスキルや仕事への姿勢もしっかりと伝えましょう。転職回数の多さを逆手に取って、「幅広い経験から培った適応力の高さ」をアピールするのも効果的です。
転職回数が多くても、前向きな姿勢と自己PRができれば、十分に転職を成功させることができます。自信を持って、自分の経験とスキルを武器に、転職活動に臨んでいきましょう。
よくある質問
転職回数が多いと書類選考で落ちる?
転職回数だけを理由に一律で不合格になるわけではありません。採用担当者が見ているのは、経験・スキルが募集要件に合っているか、そして転職理由に納得感と一貫性があるかです。キャリア式などの形式で強みを整理し、職務要約でキャリアの軸を示せば、回数の多さは十分カバーできます。
短期離職した職歴は省略してもいい?
意図的な省略はおすすめできません。在籍情報は雇用保険・社会保険の記録や源泉徴収票などから発覚することがあり、経歴詐称と判断されると内定取り消しや入社後の解雇につながるリスクがあります。短期離職の職歴は、期間・会社名・業務概要を1〜2行で簡潔に記載し、必要に応じて理由を前向きに補足するのが安全です。
転職回数は何回から「多い」と見られる?
明確な基準はなく、年齢や業界によって受け止め方は異なります。人材の流動性が高いIT業界などでは複数回の転職が一般的な一方、年功的な業界では少ない回数でも多いと見られることがあります。重要なのは回数そのものよりも、転職理由に一貫性があるかどうかです。職務要約でキャリアの軸を先に示し、不安を先回りして解消しましょう。
転職回数が多い場合、職務経歴書は何枚にまとめる?
一般的な職務経歴書と同じく2〜3枚が目安で、社数が多くても3枚以内に収めましょう。冒頭に職歴一覧(略歴)の表を置き、応募職種に関連する職歴だけ詳細に書く構成にすると、情報を削らずに枚数を抑えられます。すべての職歴を同じ分量で書く必要はありません。
派遣や短期の就業先が多い場合はどうまとめる?
派遣の職歴は派遣元と派遣先を明記するのが基本ですが、同種の業務が続いている場合は「2019年〜2022年 派遣スタッフとして3社で営業事務に従事」のように束ねて記載できます。そのうえで、代表的な就業先での業務内容や実績を具体的に書けば、読みやすさと正確さを両立できます。事実と異なるまとめ方にならないよう注意しましょう。
まとめ
転職回数が多い人の職務経歴書の書き方について解説してきました。ポイントをまとめると以下のようになります。
転職回数の多さを正しく伝える重要性
転職回数が多いことを隠すのではなく、正しく伝えることが大切です。ポジティブな転職理由を説明し、企業に納得してもらうことが重要です。
強みと経験をアピールする職務経歴書の有効性
転職回数が多くても、自分の強みと経験をアピールする職務経歴書を作成することで、十分に転職を成功させることができます。多様な経験から培ったスキルや適応力の高さを強調し、企業にアピールしましょう。
前向きな姿勢と自己PRの必要性
転職回数の多さをネガティブにとらえるのではなく、前向きな姿勢で臨むことが大切です。自己PRでは、自信を持って自分の経験とスキルをアピールし、企業に好印象を与えることが重要です。
転職回数が多いからといって、あきらめる必要はありません。適切な職務経歴書の書き方と、前向きな姿勢で臨めば、転職を成功させることができるでしょう。自分の経験を武器に、新たなキャリアにチャレンジしていきましょう。
以上、転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方についてお伝えしました。形式の選び方と職歴のまとめ方を工夫し、前向きな転職理由と一貫した強みを示せば、転職回数の多さはむしろ経験の幅広さとしてアピールできます。自信を持って書類を仕上げていきましょう。
RESUMY.AIなら、経歴を入力するだけでAIが職務経歴書を無料で自動作成できます。社数が多い職歴の整理や自己PRの下書きもAIに任せられるので、転職回数が多い方ほど時短効果を実感できます。職務経歴書をAIで作成する
【スマホ・PC対応】職務経歴書・履歴書を生成AIが自動作成 - 職種別職務経歴書テンプレートと豊富な自己PR例文と職務要約例文で簡単作成 | RESUMY.AI豊富な職務経歴書・履歴書テンプレート・フォーマットと生成AI(GPT-4)を使ってあなた独自の職務経歴書・履歴書を自動作成します。スマホでもPCからでも簡単にプロレベルの職務経歴書・履歴書を自動作成します。
